一年のうちでもっとも華やかな時が桜の季節です。
冬の長いトンネルを通り、梅が咲きもう暖かくなった兆し、出口が見えて来る感じで、桜が咲き一挙に明るい外に飛び出したような感じを毎年します。
そして、私にとっても一年で一番撮影が忙しくなる季節でもあります。毎年桜を撮り続けいつの間にか見れなくなった桜も多数あります。またいつの間にか人気が出た桜もあります。
桜の花一つを見ても人生そのものです。ひっそりと咲く桜。誰にも見られなくても春が来ると咲き、精一杯人生を生きてる桜。また、突如人気が出た桜。地元だけのアイドルの桜。また、病気になり弱ってしまった桜。人に(根を)踏まれ弱ってしまった桜。また逆境から復活して見事に咲く桜。
桜の樹は人生そのものです。
四条大橋からみる加茂川沿いの染井吉野もいつの間にか見れなくなりました。あたらしい枝垂れ桜を植えていますので後20年もすればまた華やかな景色があらわれます。清水寺の山には山桜を植樹しました。昔より花は桜と言い、この桜は染井吉野ではありません。花と言えば桜、桜と言えば吉野、吉野と言えば山桜です。染井吉野は成長が早く、花が葉が出る前に咲くので華やかなため急速に普及しました。でも木の寿命は50年余りと短く、常に補植の必要があります。山桜の寿命は200年。清水寺の山を百年後見てみたいですがそれも無理な話し。想像で楽しみましょう。
京都の桜に憧れるかたも多いですが案外桜の名所は東北にあります。昔、大名は京の都に憧れ、立派な桜を植えそれが今に残っているからです。常照皇寺の桜を除いて京都の桜は比較的若い桜ばかりです。私はいつかは東北の桜を撮影したいと思っています。最終的には桜前線とともに日本を旅をしたいと。
それまでは京都の桜を見守って行きたいと思います。
それでは、京都の見事な桜のステージお楽しみ下さい。